2005年05月18日

帝国水難救済会が昭和3年、1928年に編集・発行した『海の赤十字』という本がある。webcatで検索すると、大阪市立大学、神戸大学、神戸市立図書館が所蔵している。

神戸市立中央図書館が所蔵している本には「帝国水難救済会寄贈 昭和13年10月13日」と記され、「昭和13年10月31日登録」となっている。

その「はしがき」の冒頭にはつぎのように本の成立が説明されている。

「他国の水難救済機関の状況を詳にする事に就ては、従来相当に力を用いて居たのであるが、何分にも直接人を派遣すると云ふ事が出来なかつたので、僅かに書籍、年報若くは文書に依て、其外貌を窺ひ得るに過ぎなかつた。然し其等の断片的な資料も、年月を経るに従つて相当な量となり、一括して国別に書き下して見れば、幾分組織的なものが出来相に考へられたので、英、米、独、仏、伊五ヶ国の分を比較的同一項目に分けて版に起したのが、此書である。」

「海の赤十字」というタイトルについてはなんの説明もないが、国際的なつながりをもつボランティア組織として、日本赤十字社との対比を意識したことを窺わせる。水難救済会が活動のかたちをつくっていった明治年間、先行する赤十字社を参考としていたものと思われる。



2005年5月17日、神戸市立図書館にて調査

rshibasaki at 20:51コメント(0)トラックバック(0)<水難救済会> 

2005年04月26日

「明治の読売新聞」CD-ROMを、「日露戦争」で検索していると、「水難救済会下関支部、大海戦の漂流死体及び付属物救護に従事」とデータベースのタイトルが付された記事に出会った。以下のような文面である。

「●大海戦と救済会 一昨日来沖ノ島付近の海戦に就き漂流せる人体及付属物救護の為め、水難救済会下の関救護所にては昨朝未明各支部救助夫を召集し沿岸警戒に従事せしめたり」

この記事をハードコピーし、山口県立図書館に最初の調査に赴いたのは、2004年3月のことであった。その時の感触にもとづき、1年後に授業をしつつ調査を継続する計画を立てた。2005年度前期、大阪工業大学工学部「歴史学 I」(共通科目総合人間学系人文社会科目)で講義する概要をこれから、同時進行で記述していきたい。

rshibasaki at 18:35コメント(0)トラックバック(0)「海難救助ボランティアの日露戦争」工・歴史学2005 
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