2005年07月06日

天文台、天候不順で時刻観測できず(明治35年)

「○戊辰以来の天候  麻布飯倉なる東京天文台は日々タイム即ち時の観測をなし、午前十一時を期して宮内省なる号砲掛りへタイムの通知を為し、正午十二時には東京郵便電信本局を始めとし、神戸横浜の両地に設置するタイムボール即ち時標儀部へ直接に日々の通知を為す規則にて、此他一週に二回宛中央気象台へもタイムの通知を為すことなるに、本年は天候不良続きの為めタイムの観測を為すこと能はず。日の雲を離るゝを窺ひて僅かに観測するも徒労に属すること多し。又同台教授平山博士は銀河の観測を企図し、全国中夏期に際して天候の良好なる地を全国の測候所に照会して大分県別府を天体観測の適地と認め、六月中旬同地に出張したるも、矢張り天候不順の為め目的を達せずして去廿一日帰京したり。又早乙女理学博士は数ヶ月前万国聯合測地学委員会より着したるポーテプル、トランシツト即ち旅行用子午儀(独逸製)を試用せん為め本邦西南の地へ向け経緯度の観測に従事中なるが、是亦天候の不良に妨げられ定めて困難ならんと云ふ。斯くの如くにして本年の天候は台務の上に尠からぬ妨げを与へたるが本年の天候は要するに奥羽戦争の年と稍類似し爾来絶えて見ざる処なりといへり」
(防長新聞、明治35年9月5日1面2段)

タイムボールについては、「タイムボールって何?」を参照。



2005年7月2日、3日、山口県立図書館にて調査

rshibasaki at 10:40コメント(1)トラックバック(0)<情報化>  

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コメント一覧

1. Posted by ねこんた   2006年09月12日 01:25
タイムボールについて検索していましたら、こんなところでリンクを発見してしまいました。
リンクを張っていただきありがとうございます。(もちろんリンクリーです)

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