2005年07月14日

水難救済会(日本百科大辞典、明治44年)

すゐなん−きうさいくわい

海上の変災により生ずる人命・財産の危難を救助するを目的とする団体。ヨーロッパ諸国大抵其設立を見るところにして、イギリスには数多の団体あり。中にも帝国救命艇協会(一八三九年創立)最も著名にして、皇帝陛下これが総裁たり。ロシアの救済会(一八七一年創立)は海軍省の所管に属し、皇后陛下を総裁に戴き、プロシアの救済会(一八六五年創立)亦皇帝陛下を総裁に戴けり。フランスの救済会(一八五五年創立)は政府より毎年補助金を受く。(オーストリアは海国にあらざるがゆゑに此種の団体なし)。アメリカ合衆国(一八七八年創設)・ベルギー(一八三八年創設)・デンマルク(一八五二年創設)等には此種の団体なきも政府は特に水難救済局を設けて救済の事務を掌らしむ。我国の水難救済会は金刀比羅宮宮司琴陵宥常の主唱に係り、明治二十二年十一月三日讃岐琴平に於て開会式を挙げたるものにて、帝国水難救済会と称し、三十一年十一月社団法人とせり。本会会員はこれを名誉会員・正会員・賛助会員に分ち、総裁は皇族を推戴するものとし、現に有栖川宮威仁親王殿下を奉戴し、副総裁は評議員会に於て名誉会員中より推薦するものとし、侯爵鍋島直大其任にあたる。本会の役員は会長一名・理事六名・監事三名・評議員七十名を置き、三十年度以来毎年国庫より補助金を受く。

(日本百科大辞典第5巻、明治44年12月、三省堂書店発行)


現在の名誉総裁は、憲仁親王妃久子殿下である。

rshibasaki at 15:13コメント(0)トラックバック(0)<水難救済会>  

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