2013年04月06日

研究課題(2013年4月現在)

【大テーマ:名称】
海上交通線(SLOCs)をめぐる国際関係を背景とした明治日本における海軍・海事世界の政治史
【大テーマ:キーワード】
世界交通、シーレーン、明治日本、政治史
【大テーマ:詳細】
2011年度中に、2005年度以来の個別テーマのうち、(1)明治期山口県における水難救済会の組織形成、(2)国家将来像をめぐる海軍と徳富蘇峰、を論文として公表した。その過程を経て、明治日本の直面した世界規模の海上交通線の変化に対応した国家運営の諸課題の解明という大テーマのうちに位置づけることができるようになった。以下、未発表の個別テーマを別項として示す。

【小テーマ1:名称】
ニカラグア運河と明治日本の対外観
【小テーマ1:キーワード】
中米地峡運河、ニカラグア運河、パナマ運河、海上交通線、南進論、移民、対外論
【小テーマ1:詳細】
1891年1月27日、東京地学協会における米国海軍テイラー大佐(ニカラグア運河会社副社長)の講演により、同計画は日本に知られた。当時の論者は、海上交通線の大変化という新たな状況に反応する者と、反応しない者に分かれた。従来、南進論−北進論、アジア主義−欧米協調、という2つの座標軸で捉えられた明治期の対外論を、世界規模の海上交通路の変化という3番目の座標軸を加えて考察する。

【小テーマ2:名称】
仮装巡洋艦をめぐる言説と運動
【小テーマ2:キーワード】
管船政策、戦時徴用、仮装巡洋艦、造船奨励法、航海奨励法、帝国義勇艦隊
【小テーマ2:詳細】
海軍については、日露戦争時の六六艦隊の建設とその戦術運用など、戦時において戦う組織としての側面が多く取り上げられてきた。しかし、平時・戦時を通じて民間船舶・海外居留民を保護し、海上交通を通じた貿易を促進する組織としての側面には手が付けられてこなかった。戦時に仮に武装して軍艦として用いる高速商船の建造をめぐる言説と、募金によりその実現を目指す運動の歴史を跡づける。民間海事との関連をめぐる言説が海軍にとって社会的支持基盤の涵養策となっていた事情を明らかにする。

【小テーマ3:名称】
日清戦争前における台湾占領論の形成
【小テーマ3:キーワード】
南進論、北進論、チョークポイント、東邦協会
【小テーマ3:詳細】
東シナ海の制海権を把持する上での台湾の重要性は、1850年代、マシュー・ペリーと島津成彬が気付いた。以来、1895年に日本が台湾を占領するまでの大状況については指摘がある。一方、日清戦争中、台湾占領にいたる小状況的決定プロセスについても指摘がある。ここでは両者をつなぐ中状況の考察として、1891年に創刊された東邦協会の機関誌を素材とし、日清戦争直前の3年間の地政学的議論のなかからトップリーダーの間に台湾占領のコンセンサスが形成された過程を跡づける。


rshibasaki at 16:30コメント(0)トラックバック(0)『日記』  

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